広さと坪単価と

昨今の都内の新築マンションが軒並み坪400を超えたのは、これを読まれている皆様であればご存じであろう。

 

坪400を超えた新築マンションを選ぶ際にどのように考えたらいいのか、私なりに考えてみた。

一部のブランド立地を除き、坪400はバブル期を除けば驚異的な水準であり、そのあまりの価格の高さから広さを求めることは普通の労働者階級では難しいのが現実である。

アベノミクスによる金融緩和によって日経平均は大幅に上昇したものの、足元を見れば可処分所得は増えていないため、富裕層の域に達していなければこの恩恵を全面に受けるのは難しい。

坪400万円の正当化、これをどうやって落とし込んでいくのか。

坪400万円のマンションが利便性が高いなどというのは普通に考えたら当然である。ここは利便性が高いので坪400です、では弱いと言わざる負えない。この価格帯で不便な場所を買うなどということはまずあり得ないからである。

利便性+αが求められる事態となる。

+αが何かと考えたとき、本来居室が担うべき役割を共用施設でこなせるといった付加価値がこれに相当するのではないかと思っている。

結局のところ今の都内のマンション価格の水準において、理想的な面積を購入するのはグロスの壁が厚すぎて難しい。

だとすれば、専有面積を削った分を外に出すしかないのだ。

となれば坪400のマンションの選考基準は、規模のメリットを生かすことで充実した共用施設を備え、これを利用できるマンションということになるであろう。